リコール隠し問題以降厳しい状況が続いていた三菱自動車だが、最近の業績は平成24年3月期の当期純利益が23,928百万円、平成25年3月期の当期純利益が37,978百万円、と黒字を確保している。
しかし、厳しかった時期の累積損失(繰越利益剰余金△924,638百万円)が依然としてあったため、資本金と資本準備金を取り崩して繰越利益剰余金に充当し、欠損填補をすることを平成25年5月24日に発表した。
これにより同社の繰越利益剰余金はゼロとなり、今後は復配も視野に入ることになった。
また、苦しかった時期に発行した優先株の処理のため、新株発行による資本増強の余地を拡大している。
今後の財務戦略に注目が集まりそうだ。
2013年5月31日金曜日
自動車部品会社決算レビュー(ショーワ)
株式会社ショーワはホンダ系の自動車部品会社である。
ショックアブソーバーやステアリングを製造していて、売上高はホンダ向けが8割近い。
二輪・汎用事業、四輪事業、ステアリング事業が主な事業だ。
最近の業績は以下の通りである。
(単位:百万円) 売上高 経常利益 当期純利益 1株当たり配当金
平成24年3月期 215,889 7,330 2,549 10
平成25年3月期 232,962 13,916 7,984 26
平成26年3月期予想 274,000 20,000 8,000 28
業績が好調に伸長していることが分かる。
配当性向は今のところ30%未満であり高いとは言えないが、増配のスピードは順調だ。
セグメントごとに内容を見てゆこう。
<平成24年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益 セグメント資産
二輪・汎用事業 73,583 10,068 44,420
四輪事業 66,869 △1,292 43,838
ステアリング事業 61,524 △1,909 58,302
<平成25年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益 セグメント資産
二輪・汎用事業 67,265 7,134 47,930
四輪事業 80,529 3,349 46,074
ステアリング事業 71,130 1,713 56,119
業績伸長の理由は主力の二輪事業ではなく、四輪事業とステアリング事業が赤字から脱却できたことにあった。
四輪事業の回復は、ホンダの四輪売上高が平成24年3月期には落ち込んでいたが平成25年3月期に復調したためであろう。
中国が失速しているものの、国内・北米・アジアは好調だ。
ステアリング事業の回復も同様の理由である。
一方、二輪事業はブラジルやインドネシアにおける金融規制の影響で販売が減少している。
こちらについては一過性のものであれば良いが、注意が必要であろう。
主力3事業ともに黒字転換しているのは大きいし、円安メリットも見込める。
二輪事業はセグメント資産が増えているように設備投資も行っているし、二輪事業が本調子になってくればさらなる増配が見込めるだろう。
ショックアブソーバーやステアリングを製造していて、売上高はホンダ向けが8割近い。
二輪・汎用事業、四輪事業、ステアリング事業が主な事業だ。
最近の業績は以下の通りである。
(単位:百万円) 売上高 経常利益 当期純利益 1株当たり配当金
平成24年3月期 215,889 7,330 2,549 10
平成25年3月期 232,962 13,916 7,984 26
平成26年3月期予想 274,000 20,000 8,000 28
業績が好調に伸長していることが分かる。
配当性向は今のところ30%未満であり高いとは言えないが、増配のスピードは順調だ。
セグメントごとに内容を見てゆこう。
<平成24年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益 セグメント資産
二輪・汎用事業 73,583 10,068 44,420
四輪事業 66,869 △1,292 43,838
ステアリング事業 61,524 △1,909 58,302
<平成25年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益 セグメント資産
二輪・汎用事業 67,265 7,134 47,930
四輪事業 80,529 3,349 46,074
ステアリング事業 71,130 1,713 56,119
業績伸長の理由は主力の二輪事業ではなく、四輪事業とステアリング事業が赤字から脱却できたことにあった。
四輪事業の回復は、ホンダの四輪売上高が平成24年3月期には落ち込んでいたが平成25年3月期に復調したためであろう。
中国が失速しているものの、国内・北米・アジアは好調だ。
ステアリング事業の回復も同様の理由である。
一方、二輪事業はブラジルやインドネシアにおける金融規制の影響で販売が減少している。
こちらについては一過性のものであれば良いが、注意が必要であろう。
主力3事業ともに黒字転換しているのは大きいし、円安メリットも見込める。
二輪事業はセグメント資産が増えているように設備投資も行っているし、二輪事業が本調子になってくればさらなる増配が見込めるだろう。
2013年5月30日木曜日
NTTグループが確定拠出型企業年金導入か
NTTグループが確定拠出型企業年金を労働組合に提案したことがわかった。
企業年金には、確定給付型と確定拠出型がある。
確定給付型は、「給付が確定」しており、運用成果に関わらず受給者は一定の年金を受け取れる。一方で、企業側は運用が失敗した時のリスクを負担し、損失が出た場合には穴埋めを求められる。
確定拠出型は、「拠出が確定」しており、企業が毎月積み立てる額が一定で、運用成果によって受給者が受け取れる額が決まる。企業側は運用が失敗したときのリスクを負う必要がない。
よって確定給付型は企業責任の年金、確定拠出型は従業員責任の年金といえるだろう。
日本では従来は確定給付型が圧倒的に多かったが、例によってアメリカから自己責任の確定拠出型(401k)が輸入されるような形になった。
アメリカでは401kと呼ばれるため、確定拠出型には日本版401kという呼び名もある。
アベノミクスの波に乗ってさらに確定拠出型に移行する企業が増えるかもしれない。
従業員としてはリスクが増える半面、運用成果によっては果実が得られ、またマーケットの勉強ができるという意味で、良い面がある。
企業年金には、確定給付型と確定拠出型がある。
確定給付型は、「給付が確定」しており、運用成果に関わらず受給者は一定の年金を受け取れる。一方で、企業側は運用が失敗した時のリスクを負担し、損失が出た場合には穴埋めを求められる。
確定拠出型は、「拠出が確定」しており、企業が毎月積み立てる額が一定で、運用成果によって受給者が受け取れる額が決まる。企業側は運用が失敗したときのリスクを負う必要がない。
よって確定給付型は企業責任の年金、確定拠出型は従業員責任の年金といえるだろう。
日本では従来は確定給付型が圧倒的に多かったが、例によってアメリカから自己責任の確定拠出型(401k)が輸入されるような形になった。
アメリカでは401kと呼ばれるため、確定拠出型には日本版401kという呼び名もある。
アベノミクスの波に乗ってさらに確定拠出型に移行する企業が増えるかもしれない。
従業員としてはリスクが増える半面、運用成果によっては果実が得られ、またマーケットの勉強ができるという意味で、良い面がある。
国際会計基準の強制適用は今回も見送り
金融庁は国際会計基準(IFRS)を上場企業に強制適用する時期を明記せず、最短で2016年とされていた強制適用は先送りされる可能性が高まった。
先送りの理由は、会計処理の大幅な変更に伴うコストである。
システム変更や開示チームの拡充など、国際会計基準には上場企業といえども馬鹿にならないコストがかかる。
グローバル企業ではない上場企業から反対の声があがったのは当然であろう。
元々、日本の株式市場が低迷していた時期に、その低迷を日本独自の会計基準が原因の一つだとして、国際会計基準の導入論議が盛り上がった。
しかし、当時から日本の会計基準のレベルは高く、国際会計基準とも遜色のない内容(上回っている部分も下回っている部分もあり、一長一短)であったと思う。
勿論、国際会計基準に合わせようとして、基準を改正してレベルを引き上げたことも寄与していたが、当時でも日本の会計基準のせいで日本の株式市場が低迷しているようには思えなかった。
今回のアベノミクスでマーケットにおけるジャパンパッシングの主な原因は会計基準ではなく、金融政策であったことが明確になった。
このような流れの中で、国際会計基準の導入論議はますます失速しているといえる。
とはいえ、国際会計基準の導入が望ましいグローバル企業が日本に多いのも事実。
国際会計基準は、真のグローバル企業にとってはメリットもある。
全上場会社に強制適用するのではなく、任意適用の範囲を広げたとのことで、穏当な判断になったと思う。
先送りの理由は、会計処理の大幅な変更に伴うコストである。
システム変更や開示チームの拡充など、国際会計基準には上場企業といえども馬鹿にならないコストがかかる。
グローバル企業ではない上場企業から反対の声があがったのは当然であろう。
元々、日本の株式市場が低迷していた時期に、その低迷を日本独自の会計基準が原因の一つだとして、国際会計基準の導入論議が盛り上がった。
しかし、当時から日本の会計基準のレベルは高く、国際会計基準とも遜色のない内容(上回っている部分も下回っている部分もあり、一長一短)であったと思う。
勿論、国際会計基準に合わせようとして、基準を改正してレベルを引き上げたことも寄与していたが、当時でも日本の会計基準のせいで日本の株式市場が低迷しているようには思えなかった。
今回のアベノミクスでマーケットにおけるジャパンパッシングの主な原因は会計基準ではなく、金融政策であったことが明確になった。
このような流れの中で、国際会計基準の導入論議はますます失速しているといえる。
とはいえ、国際会計基準の導入が望ましいグローバル企業が日本に多いのも事実。
国際会計基準は、真のグローバル企業にとってはメリットもある。
全上場会社に強制適用するのではなく、任意適用の範囲を広げたとのことで、穏当な判断になったと思う。
住宅ローンを変動から固定に借り換えるべきか
三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3メガバンクが、6月に適用する固定型住宅ローンの金利を最大0.2%程度引き上げる方針とのことだ。
但し、今のところ、変動型住宅ローンの金利は1%程度に据え置かれる見通しである。
住宅ローン金利と必ずしも連動するわけではないが、金利動向の参考値として長期プライムレートを確認しておきたい。
長期プライムレートとは、民間金融機関が企業に対して期限1年以上の融資をする際の最優遇金利である。
以下は日銀が公表している長期プライムレート(みずほコーポレート銀行のものを掲載)の推移である。
平成24年3月1.35%
平成24年5月1.30%
平成24年7月1.25%
平成24年11月1.20%
平成25年2月1.15%
平成25年4月1.20%
平成25年5月1.25%
確かにアベノミクス以降上昇しているが、マーケットでの入札で決まる国債の利回りほどの激しい動きはない。
依然として低金利ではある。
しかし平成18年頃からは一貫して下落トレンドにあった長期金利が上昇しているのは事実である。
長期プライムレートが上昇し始めたら、変動金利から固定金利の借り換えをするというのは一つの考え方だろう。
このような金融の動きにはトレンドがあるため、一度その方向に動いたら暫くはトレンドが変わらないことも多い。
しかし、借り換えは新しくローンを組んで、今までのローンを一括返済することになるため、今までに延滞等の事実がないことは勿論、諸経費と手続が馬鹿にならない。
また、固定金利型は変動金利型の金利据え置きオプションであるため、当然にその時点の変動金利よりも高い金利が設定されている。
特に住宅ローンの場合には、借入残高が大きい序盤の金利の高低が総支払利息に大きな影響を及ぼす。
このような事情を考えると、この程度の長期プライムレートの動きであれば様子見というのも一つの考え方だと思う。
最終的には日本経済の実力をどの程度評価するかだろう。
今後、爆発的に金利が上昇してしまうような脆弱な経済なのかどうか。
国の借金は多額でも、企業や国民の貯蓄があり、依然として世界一の対外純資産国家である。
私は今のところ、変動から固定への借り換えを焦る必要はないと思っている。
但し、今のところ、変動型住宅ローンの金利は1%程度に据え置かれる見通しである。
住宅ローン金利と必ずしも連動するわけではないが、金利動向の参考値として長期プライムレートを確認しておきたい。
長期プライムレートとは、民間金融機関が企業に対して期限1年以上の融資をする際の最優遇金利である。
以下は日銀が公表している長期プライムレート(みずほコーポレート銀行のものを掲載)の推移である。
平成24年3月1.35%
平成24年5月1.30%
平成24年7月1.25%
平成24年11月1.20%
平成25年2月1.15%
平成25年4月1.20%
平成25年5月1.25%
確かにアベノミクス以降上昇しているが、マーケットでの入札で決まる国債の利回りほどの激しい動きはない。
依然として低金利ではある。
しかし平成18年頃からは一貫して下落トレンドにあった長期金利が上昇しているのは事実である。
長期プライムレートが上昇し始めたら、変動金利から固定金利の借り換えをするというのは一つの考え方だろう。
このような金融の動きにはトレンドがあるため、一度その方向に動いたら暫くはトレンドが変わらないことも多い。
しかし、借り換えは新しくローンを組んで、今までのローンを一括返済することになるため、今までに延滞等の事実がないことは勿論、諸経費と手続が馬鹿にならない。
また、固定金利型は変動金利型の金利据え置きオプションであるため、当然にその時点の変動金利よりも高い金利が設定されている。
特に住宅ローンの場合には、借入残高が大きい序盤の金利の高低が総支払利息に大きな影響を及ぼす。
このような事情を考えると、この程度の長期プライムレートの動きであれば様子見というのも一つの考え方だと思う。
最終的には日本経済の実力をどの程度評価するかだろう。
今後、爆発的に金利が上昇してしまうような脆弱な経済なのかどうか。
国の借金は多額でも、企業や国民の貯蓄があり、依然として世界一の対外純資産国家である。
私は今のところ、変動から固定への借り換えを焦る必要はないと思っている。
スペインの失業率
OECDの発表ではスペインの失業率は2014年に28%まで上昇する見込みとのことだ。
特に若年層では失業率が既に50%超えている。
リーマンショック前は失業率は10%未満だったため、この5年ほどで急激に上昇していることになる。
現在の日本人には失業率28%というのは想像ができないぐらいの率だ。
深刻な社会問題が頻発しているだろう。
ヨーロッパの景気は本当に持つのだろうか。
心配である。
特に若年層では失業率が既に50%超えている。
リーマンショック前は失業率は10%未満だったため、この5年ほどで急激に上昇していることになる。
現在の日本人には失業率28%というのは想像ができないぐらいの率だ。
深刻な社会問題が頻発しているだろう。
ヨーロッパの景気は本当に持つのだろうか。
心配である。
自動車部品会社決算レビュー(リョービ)
リョービ株式会社はダイカストが主力の自動車部品会社。
ダイカスト事業の他、印刷機器事業と住建機器事業を手掛ける。
ダイカスト事業はシェア高い。
最近の業績動向は以下の通り。
(単位:百万円) 売上高 経常利益 当期純利益
平成24年3月期 165,638 6,950 4,179
平成25年3月期 166,566 2,980 2,009
平成26年3月期予想 183,000 3,200 2,100
業績は平成21年度の赤字以来は非常に安定している。
配当も黒字転換した平成22年度以降は毎年一株当たり6円と安定している。
セグメント情報は以下の通り。
<平成24年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益 セグメント資産
ダイカスト 123,360 6,079 117,757
印刷機器 17,532 △710 23,344
住建機器 24,744 2,346 26,178
<平成25年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益 セグメント資産
ダイカスト 126,673 2,242 150,281
印刷機器 15,584 △711 17,477
住建機器 24,309 1,776 25,985
セグメント情報を見ると、意外にも住建機器事業が業績に貢献していることが分かる。
内容はパワーツールと建築用品(ドアクローザ)だ。
しかし、販売競争の激しさから粗利が低下し、平成25年3月期は減益となっている。
一方、住建機器事業には輸出があるため、来期は円安のメリットを受けられる。
やはり主力はダイカスト事業だ。
平成25年3月期は固定費の増加や製品単価の下落により増収減益となっている。
減益幅が大きいのが気がかりであるが、これは新工場の建設に伴う固定費だろう。
中国工場が平成24年4月に完成し11月から量産を開始、タイ工場が平成24年10月に完成し平成25年6月から量産を開始する。
これに伴ってダイカスト事業のセグメント資産は増加している。
円安の恩恵を受けられる時期にちょうど新工場が完成してきており、期待できるのではないか。
ダイカスト事業の他、印刷機器事業と住建機器事業を手掛ける。
ダイカスト事業はシェア高い。
最近の業績動向は以下の通り。
(単位:百万円) 売上高 経常利益 当期純利益
平成24年3月期 165,638 6,950 4,179
平成25年3月期 166,566 2,980 2,009
平成26年3月期予想 183,000 3,200 2,100
業績は平成21年度の赤字以来は非常に安定している。
配当も黒字転換した平成22年度以降は毎年一株当たり6円と安定している。
セグメント情報は以下の通り。
<平成24年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益 セグメント資産
ダイカスト 123,360 6,079 117,757
印刷機器 17,532 △710 23,344
住建機器 24,744 2,346 26,178
<平成25年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益 セグメント資産
ダイカスト 126,673 2,242 150,281
印刷機器 15,584 △711 17,477
住建機器 24,309 1,776 25,985
セグメント情報を見ると、意外にも住建機器事業が業績に貢献していることが分かる。
内容はパワーツールと建築用品(ドアクローザ)だ。
しかし、販売競争の激しさから粗利が低下し、平成25年3月期は減益となっている。
一方、住建機器事業には輸出があるため、来期は円安のメリットを受けられる。
やはり主力はダイカスト事業だ。
平成25年3月期は固定費の増加や製品単価の下落により増収減益となっている。
減益幅が大きいのが気がかりであるが、これは新工場の建設に伴う固定費だろう。
中国工場が平成24年4月に完成し11月から量産を開始、タイ工場が平成24年10月に完成し平成25年6月から量産を開始する。
これに伴ってダイカスト事業のセグメント資産は増加している。
円安の恩恵を受けられる時期にちょうど新工場が完成してきており、期待できるのではないか。
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