2013年7月16日火曜日

サントリー食品インターナショナルの株価はどこまで上がるか

最近はIPO銘柄の好調が続いている。

今年最大のIPO案件である7月3日の「サントリー食品インターナショナル」も、売り出し価格3100円に対して、2013年7月16日の終値は3635円と好調だ。

現在の株価水準を同業他社と比べてみよう。

(指標はSBI証券の株価情報より) 予想PER  実績PBR
サントリー食品インターナショナル   32.1倍    4.12倍
コカ・コーライースト            41.4倍    0.74倍
コカ・コーラウエスト            21.4倍    0.81倍
キリンホールディングス          17.6倍    1.66倍

それぞれ事業範囲に違いがあるため単純に比較はできないが、サントリー食品インターナショナルは予想PERが同業他社よりも高い水準にあり、株価は割高といえる。
予想PERが高いことは、利益が成長してゆくことで解消されるか、株価が下落することで解消されることになるだろう。

次に実績PBRが突出して高いことが分かる。
こちらについては、SBI証券の提供している株価情報を参考に作成をしたが、今回のIPOによる資金調達で純資産の額と発行済み株式総数が変動するであろうから、実際のところは良く分からない。
公募増資で約2700億円の資金を調達し、681億円を借入金の返済に充て、残りをM&Aなどに使うとのことなので、今後も資金需要は多いのだろう。
将来的にもPBRが高水準でとどまるのであれば、M&Aなどの資金需要が旺盛なだけに、公募増資による希薄化のリスクなども出てくるだろう。

このように現在の株価は、同業他社に比べて割高な水準と言える。
今後の成長が期待されている証拠だろう。
しかし、指標面を考えると、これ以上株価が上がってゆくのは怖い感じもする。

上場会社になったのであるから、少数株主に配慮した経営を期待するとともに、調達した資金により海外での存在感を増すことを期待したい。
そして利益成長を遂げて、現在の株価に見合った上場会社になってもらいたいものだ。

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