2013年7月22日月曜日

米グーグルは増益決算だが、広告単価の下落により、株価が下落。

2013年7月18日に米グーグルが発表した2013年4月~6月期の決算は、売上高が前年同期比19%増の141億500万ドル、純利益が前年同期比16%増の32億2800万ドルとなった。
純利益は四半期ベースで過去最高となった2013年1月~3月期に迫る高水準を維持した。

しかし、実質1株当たり利益は前年同期比6%減の9.56ドルとなり、市場の予想を下回った。
このため、直後の時間外取引で株価は5%超下落し、現在は少し戻しているものの、発表前の株価までは戻していない。
当期純利益が高水準にも関わらず、1株当たり利益が下がっているということは、資本効率が悪化していることを意味する。

グーグルの収益の柱は、ネット検索のキーワードに関連する広告を表示する検索連動型広告だ。
グーグルの検索連動型広告であるグーグルアドセンスは、日本の多くのサイトにも掲載されている。
その収益性の高さから、有名ブロガーをはじめ、多くのサイト運営者に親しまれている。
一方で、収益性の高さを維持するために、掲載に当たる自主規制をグーグルが厳しくおこなっていることが特徴だ。

このグーグルアドセンスの広告単価の下落が大きいようだ。
2013年4月~6月期は、広告の閲覧数が前年同期比で23%増と好調だったが、広告単価は前年同期比で6%下落している。
広告単価の下落は7四半期連続であり、下落率は2013年1月~3月期に記録した4%減を上回る勢いとなってしまっている。

その原因の一つがスマホの普及だ。
スマホの広告はパソコンの広告よりも広告単価が安くなっており、ネット広告各社の課題となっている。
グーグルは、パソコン向けの広告とモバイル向けの広告を一元管理する方針だが、ネット広告の単価を高水準に保てる方策があるかどうか、注目が集まるところだ。

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