2013年5月10日金曜日

豪ドルについて

5月7日にRBA(オーストラリア中央銀行)は、政策金利を3%から2.75%に引き下げた。
マーケットからは意外な結果と受け止められたようだ。

リーマンショック後のアメリカの金融緩和に始まり、日本まで大規模な金融緩和に踏み切ったことで、世界の主要通貨はかつてないほどの全面的な緩和体制となっている。
このような中で取引規模の小さい豪ドルのような通貨は、対抗措置を講じなければ過去最高値を更新してしまうだろう。

中央銀行にとって利下げを行う際に最大のネックとなるのは、インフレ率に違いない。
日本のように長期デフレに陥っていた国の方が稀で、世界ではインフレで苦しむ国の方が多い。
インフレは国民の生活を直撃するからだ。
この点、豪中銀の発表ではインフレ率は長期目標の範囲内に収まっており、まだ緩和余地があるとのことである。

しかし、アメリカや日本の金融緩和ペースは、多少政策金利を引き下げるようなレベルではなく、かつてない規模であり遥かに大きい。
今回の政策金利の引き下げ程度のRBAの金融緩和では、世界の金融緩和ペースに対しては無力だろう。
このままゆけば、今後も豪ドル高は続き、過去最高値を更新しなければおかしいように思う。

FXでも豪ドル買いは有効な戦略と思うが、中国の経済失速リスクが最大の懸念だろう。
中国でバブル崩壊が起これば、豪ドルは急落し、多くのミセスワタナベがロスカットされることは確実。
豪ドル買いの際には中国から目が離せないように思う。

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