神戸製鋼所が神戸製鉄所にある高炉の休止を検討しているとのことである。
同製鉄所の高炉を休止すると神戸製鋼の粗鋼生産能力は2割弱の削減となる。
神戸製鋼といえば、新日鉄と住金の合併の際に取り残された感があり、粗鋼生産量での世界シェアはかなり小さい。
一方でアルミ・銅や建機が比較的好調であった。
セグメント情報から同社の最近の部門別の動向を見ておこう。
平成24年3月期の神戸製鋼のセグメント情報の主な部分は以下のとおりである。
(百万円単位) <外部売上> <セグメント損益> <セグメント資産>
鉄鋼 816,784 △14,686 954,391
アルミ・銅 288,641 6,081 193,610
機械 145,854 9,899 156,031
建機 306,107 22,865 370,543
平成25年3月期の神戸製鋼のセグメント情報の主な部分は以下のとおりである。
(百万円単位) <外部売上> <セグメント損益> <セグメント資産>
鉄鋼 710,420 △50,212 949,361
アルミ・銅 260,809 3,912 191,123
機械 149,940 12,039 151,460
建機 267,183 6,852 403,469
全体的に売上高の減少に苦しんでいるが、この1年間で鉄鋼部門が急激に悪化したことが分かる。
特に鉄鋼の高炉となるとまさに設備産業の象徴であり、固定費負担が大きい。
それはセグメント資産の大きさが物語っている。
このため、高炉の休止の検討をマーケットは前向きに受け止めているようだ。
建機のセグメント資産が増えているように、建機部門や機械部門で巻き返しを図りたいところだろう。
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