2013年5月30日木曜日

住宅ローンを変動から固定に借り換えるべきか

三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3メガバンクが、6月に適用する固定型住宅ローンの金利を最大0.2%程度引き上げる方針とのことだ。
但し、今のところ、変動型住宅ローンの金利は1%程度に据え置かれる見通しである。

住宅ローン金利と必ずしも連動するわけではないが、金利動向の参考値として長期プライムレートを確認しておきたい。
長期プライムレートとは、民間金融機関が企業に対して期限1年以上の融資をする際の最優遇金利である。
以下は日銀が公表している長期プライムレート(みずほコーポレート銀行のものを掲載)の推移である。

平成24年3月1.35%
平成24年5月1.30%
平成24年7月1.25%
平成24年11月1.20%
平成25年2月1.15%
平成25年4月1.20%
平成25年5月1.25%

確かにアベノミクス以降上昇しているが、マーケットでの入札で決まる国債の利回りほどの激しい動きはない。
依然として低金利ではある。
しかし平成18年頃からは一貫して下落トレンドにあった長期金利が上昇しているのは事実である。

長期プライムレートが上昇し始めたら、変動金利から固定金利の借り換えをするというのは一つの考え方だろう。
このような金融の動きにはトレンドがあるため、一度その方向に動いたら暫くはトレンドが変わらないことも多い。

しかし、借り換えは新しくローンを組んで、今までのローンを一括返済することになるため、今までに延滞等の事実がないことは勿論、諸経費と手続が馬鹿にならない。
また、固定金利型は変動金利型の金利据え置きオプションであるため、当然にその時点の変動金利よりも高い金利が設定されている。
特に住宅ローンの場合には、借入残高が大きい序盤の金利の高低が総支払利息に大きな影響を及ぼす。
このような事情を考えると、この程度の長期プライムレートの動きであれば様子見というのも一つの考え方だと思う。

最終的には日本経済の実力をどの程度評価するかだろう。
今後、爆発的に金利が上昇してしまうような脆弱な経済なのかどうか。
国の借金は多額でも、企業や国民の貯蓄があり、依然として世界一の対外純資産国家である。
私は今のところ、変動から固定への借り換えを焦る必要はないと思っている。





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