2013年6月17日月曜日

高配当銘柄レビュー(フジ住宅)

フジ住宅は、大阪が地盤の住宅販売会社。
分譲住宅は自由設計を強みにしている。
土地有効活用事業では賃貸住宅の建築請負を行っている。

平成25年6月14日の終値629円に対して、平成26年3月期の一株当たり配当予想は26円(中間13円、期末13円)となっており、予想配当利回りは4.1%と高い。
一株当たり当期純利益の予想は91円でこちらも高水準だ。

最近の業績動向は以下の通り。

(単位:百万円)     売上高  経常利益  当期純利益
平成24年3月期     71,594    4,903     2,767
平成25年3月期     66,047    3,761     2,268
平成26年3月期予想  80,000    5,300     3,240

安定して利益が出ており、平成26年3月期は過去最高益をうかがう勢い。
但し、有利子負債が多く、平成25年3月期の自己資本比率は27.5%と目安の50%を下回っている。
今後の業績動向に注意が必要だし、有利子負債が多いため金利の上昇にも注意が必要である。

セグメント別に業績動向を見ておこう。

<平成24年3月期>
(単位:百万円)  外部売上  セグメント利益  セグメント資産
分譲住宅       28,189     3,226       38,022
住宅流通       27,852     1,235        8,294
土地有効活用     7,316      862        2,138
賃貸及び管理     7,860      428        3,335
注文住宅         375     △31         137

<平成25年3月期>
(単位:百万円)  外部売上  セグメント利益  セグメント資産
分譲住宅       24,626     2,131       44,328
住宅流通       21,737      561       13,486
土地有効活用    10,744     1,575        1,744
賃貸及び管理     8,564      453        3,259
注文住宅         373     △77         218

分譲住宅事業は、リーマンショック直後に仕入れた利益率の高い物件が少なくなったため、セグメント利益が減少している。
しかし、消費税増税の駆け込み需要が平成26年3月期には追い風になりそうだ。
新規投資によりセグメント資産も増えており、平成26年3月期に投資成果を期待したい。

住宅流通事業は、良質な中古住宅の仕入競争が激しく、セグメント利益が減少している。
セグメント資産の増加は、フジホームバンク堺店の新設・移転の影響と思われる。
来期は、投資の成果が見込めるかどうか注目だ。

土地有効活用事業は、平成24年3月期末に受注残が多く、平成25年3月期は受注残を消化した形だ。
平成26年3月期は、反動減が厳しいか。

全体としてはアベノミクスや消費税増税による駆け込み需要など、平成26年3月期はプラス要素が大きそうだ。
一方で、土地のインフレ状況や金利の状況など、マクロ経済の動向に大きく影響を受けそうであるため、注意が必要だ。



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