2013年6月22日土曜日

低PBR銘柄レビュー(ローランド)

ローランド株式会社は、電子ピアノなどの楽器やプリンターが主力。
2013年6月21日の終値966円に対して、一株当たり純資産が1,760円あるため、PBRが0.55倍と低PBR銘柄となっている。

低PBR銘柄となっている理由は、実質無借金で多額の資産があるにもかかわらず、リーマンショック後は思うように利益が出ていないためだ。
特に欧州の景気動向による悪影響が強い。

最近の業績動向は以下の通り。

(単位:百万円)      売上高  経常利益  当期純利益
平成24年3月期      74,825    136     △1,930
平成25年3月期      72,310   △754     △4,086
平成26年3月期予想   81,200   3,100         0

思うように利益が出ておらず、平成26年3月期予想も最終赤字解消が目標となっている。

セグメント別売上高は以下の通り。

<平成24年3月期>
(単位:百万円)    外部売上  セグメント利益  
電子楽器事業      42,314    △1,036
PC周辺機器事業    32,510     1,908

<平成25年3月期>
(単位:百万円)    外部売上  セグメント利益  
電子楽器事業      39,889    △2,094
PC周辺機器事業    32,420     1,643

電子楽器事業は状況が悪化している。
パソコン周辺機器事業も減速傾向にある。

地域別売上高は以下の通り。

(単位:百万円)   日本   米国   欧州   その他
平成24年3月期  13,287  16,511  25,000   20,025
平成25年3月期  13,241  16,339  22,862   19,865

やはり経済不況の欧州が振るわない。

以上から、円安効果はあるだろうが、欧州の景気が悪いうちは本格回復にはならなそうだ。
想定レートは米ドル90円、ユーロ120円であり、これよりも円安になればその恩恵はあるだろう。
しかし、為替円安効果以上の業績改善は見込めなそうだ。

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