ローランド株式会社は、電子ピアノなどの楽器やプリンターが主力。
2013年6月21日の終値966円に対して、一株当たり純資産が1,760円あるため、PBRが0.55倍と低PBR銘柄となっている。
低PBR銘柄となっている理由は、実質無借金で多額の資産があるにもかかわらず、リーマンショック後は思うように利益が出ていないためだ。
特に欧州の景気動向による悪影響が強い。
最近の業績動向は以下の通り。
(単位:百万円) 売上高 経常利益 当期純利益
平成24年3月期 74,825 136 △1,930
平成25年3月期 72,310 △754 △4,086
平成26年3月期予想 81,200 3,100 0
思うように利益が出ておらず、平成26年3月期予想も最終赤字解消が目標となっている。
セグメント別売上高は以下の通り。
<平成24年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益
電子楽器事業 42,314 △1,036
PC周辺機器事業 32,510 1,908
<平成25年3月期>
(単位:百万円) 外部売上 セグメント利益
電子楽器事業 39,889 △2,094
PC周辺機器事業 32,420 1,643
電子楽器事業は状況が悪化している。
パソコン周辺機器事業も減速傾向にある。
地域別売上高は以下の通り。
(単位:百万円) 日本 米国 欧州 その他
平成24年3月期 13,287 16,511 25,000 20,025
平成25年3月期 13,241 16,339 22,862 19,865
やはり経済不況の欧州が振るわない。
以上から、円安効果はあるだろうが、欧州の景気が悪いうちは本格回復にはならなそうだ。
想定レートは米ドル90円、ユーロ120円であり、これよりも円安になればその恩恵はあるだろう。
しかし、為替円安効果以上の業績改善は見込めなそうだ。
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